広島市の平和公園にある原爆供養塔の内部が10年ぶりに報道陣に公開されました。

広島市中区の平和公園北側にある原爆供養塔。被爆直後、多くの遺体が火葬されたこの場所に供養塔が設けられたのは被爆の翌年でした。その後、広島市が中心となり、各所から引き取り手のない遺骨が集められ、1955年に建立されたのが原爆供養塔です。

納骨室には、原爆で亡くなった約7万人分の遺骨が保管されています。広島市は名前が分かっている遺骨の名簿を、全国の自治体に毎年、発送していて、ことしは812人の名前が掲載されました。6月、2年ぶりに1人の遺族が判明し、これまでにあわせて1625人の遺族が判明しています。
広島市原爆被害対策部調査課 上本慎治課長
「原爆死没者の慰霊と世界恒久平和を願う思いを共有するとともに、未だ引き取り手のない812柱の遺族捜しにつなげたい」
広島市は公開によって、新たな情報提供に期待したいとしています。