耐震化工事が行われている広島市の被爆建物「被服支廠」で、業者が建物の床に必要のない穴を開ける施工ミスがありました。

最大級の被爆建物で、国の重要文化財でもある被服支廠では、4棟ある建物の耐震化工事が行われています。
広島県によりますと、先月下旬から実施している耐震補強のための鉄骨を設置する準備作業で、業者が1号棟3階の床に、設計上計画されていない穴を4か所開けていたということです。

下請け業者が誤った目印を付けていることを元請け業者が見落としていたことから、そのまま穴を開ける作業が行われたということです。
業者からの連絡を受けて発注者の県は、文化庁に「き損届」を提出したうえで、重要文化財の取り扱いについて業者に周知徹底するなど、再発防止の対応をするとしています。
修復については、文化庁と協議して方法を整理するとしています。