夏の甲子園をかけた選手権沖縄大会の決勝。ともに今年のセンバツ甲子園に出場し、1年間県内の高校野球を牽引してきた沖縄尚学とエナジックスポーツが、最後の戦いを繰り広げました。
史上初、春のセンバツ甲子園出場校同士が激突する決勝戦。この1年間、何度も相まみえてきた因縁の2校が、目指してきた甲子園切符を争います。
秋の県大会、九州大会、春のドリームマッチと、3度エナジックを下している第1シード・沖縄尚学。最後の夏も、全国制覇を目標にチーム力を高めてきました。
▼眞喜志拓斗 主将(沖縄尚学・3年)
「状態も上がってきたので、この夏しっかり仕上げきれていると思います。残り1試合なので、自分たちの今までやってきた野球を貫き通すだけだと思うので、絶対に勝ちたいと思います」
対するは、機動力を生かしたノーサイン野球で2年連続の決勝進出を果たしたエナジックスポーツ。これまで苦杯をなめてきたライバル沖尚を倒し、初めての夏の夢舞台を見据えます。
▼砂川誠吾 主将(エナジックスポーツ・3年)
「沖縄尚学を倒さないと甲子園にいけないと意識して練習してきたので、リベンジするだけだと思います。去年の夏もあと一歩のところで負けてしまったので、今年は絶対勝って初の夏の甲子園に出場したいと思います」
大観衆が詰めかけた注目の決勝戦。試合は1回からいきなり動きます。2本のヒットなどで満塁として、5番の平良章伍。
リードを奪ったエナジックは、守っても好プレーを連発。序盤の主導権を握ります。
しかし、4回。ノーヒットながら満塁のチャンスを作った沖縄尚学。打席には、9番の末吉良丞。自らのバットでランナー2人を返し、逆転に成功します。6回にも、末吉の長打で2点を追加した沖縄尚学が、リードを広げます。
▼末吉良丞 (沖縄尚学・2年)
「打線がしっかり機能して、後ろで点を取ってくれると思ったので、そこまで焦りはなく安心してマウンドにいました」
その後も、勢いに乗った沖縄尚学は、9対1とリードして迎えた9回2アウト。相手の反撃を許さず、2年ぶり11回目の夏の甲子園切符を勝ち取りました。
▼末吉良丞 (沖縄尚学・2年)
「沖縄県大会で最後の試合まで勝ち切ることができたのは甲子園一番乗りしてとても気分がいいです。まず甲子園30勝目標にして、そして春負けてしまった横浜高校さんと対戦することがあるなら、リベンジして勝って優勝に繋げたいと思います」
2年連続、決勝で涙を飲んだエナジックスポーツ。思いを、沖縄尚学へと託しました。
▼砂川誠吾 主将(エナジックスポーツ・3年)
「沖縄県代表として、甲子園でも暴れてください。応援しています。ありがとうございました」
▼眞喜志拓斗 主将(沖縄尚学・3年)
「エナジックさんの分まで甲子園で優勝目指して頑張るので、応援よろしくお願いします」
▼中学時代のチームメイト・比嘉大登(沖縄尚学)
「最後、戦えてうれしかったし、ありがとうと言いたいです」
▼砂川誠吾 主将(エナジックスポーツ・3年)
「(比嘉の打撃は)今日はしょぼかったです」
ー甲子園ではどんな思いを託したい?
「自分の分まで打ってきてほしいです」
▼末吉良丞 (沖縄尚学・2年)
「イーマンはやっぱり1番怖いバッターなので、慎重になりながら投げきりました」
▼イーマン琉海(エナジックスポーツ・3年)
「甲子園では、全国の強打者を圧倒して頑張ってほしいなと思います。頑張れよ」
優勝した沖縄尚学は58チームの代表として、来月5日から始まる全国高校野球選手権に挑みます。