戦後80年となる今年の「原爆の日」の平和記念式典についてです。広島市は参列が過去最多の124の国と地域になる見込みだと発表しました。

広島市によりますと、今年の平和記念式典では124の国と地域とEU代表部が参列を予定していて、一昨年の111か国を上回り、過去最多となる見込みです。
紛争が続くイスラエルとパレスチナ、イランも参列を予定していて、このうちパレスチナの参列は今回が初めてです。台湾も今回が初参列となります。

核保有国では、イギリス、フランス、インドが参列する予定で、アメリカについては現在「調整中」だということです。一方で、核保有国のロシア、中国、パキスタン、またロシアとの戦争が続くウクライナからも参加の意思が伝えられていないということです。
広島市はことし、各国の政府代表を「招待」する方法から、196の国と地域に対して式典の開催を知らせる「通知」に変更。式典の趣旨を理解した上で出席の判断を各国に委ねるとしていました。

また、式典には10年ぶりにアメリカ、ブラジル、韓国に住む在外被爆者も招待される予定です。
式典で「平和への誓い」を担当する子ども代表が会見で意気込みを語りました。

こども代表・祇園小学校6年佐々木駿さん
「戦争の悲惨さや平和の大切さを日本だけではなく世界中に発信していきたい」
式典では去年に続き、原爆ドーム周辺を含む平和公園全体で、8月6日の午前5時から午前9時まで入場が規制されるほか、周辺の道路でも交通規制が行われる予定です。