新潟県の花角知事は9日、柏崎刈羽原発の再稼働をめぐり、原発の立地自治体を含む市町村長との懇談会に臨みました。それぞれのトップが直接伝えた意見とは。

午後3時、刈羽村役場を訪れた花角知事。原発が立地する柏崎市と刈羽村をはじめ、30キロ圏内に入る長岡市や小千谷市など合わせて6つの自治体トップと懇談しました。

【花角知事】「柏崎刈羽原発の再稼働について、率直な考えなり気持ちを聞かせていただけたら」

非公開で行われた意見交換。
原発再稼働を巡り“地元の同意”が焦点となる中、市町村長は知事にどんな思いを伝えたのでしょうか。
【柏崎市 桜井雅浩 市長】「再稼働について反対する立場の方々も推進する立場の方方々も私のように意義を認めるという立場の者からも『信を問う』という論議が延々と続いている状況は決して幸いなものではない。そろそろここで結論を出すべきである」

【刈羽村 品田宏夫 村長】「再稼働に関して意見はあるかということで、『なし』というお答えをさせてもらった。『原子力発電所との付き合い方を一番良く知っているのは刈羽村の我々である』それは大きな声で発言した」

【長岡市 磯田達伸 市長】「まだまだ、県民、長岡市民のいろいろな課題・問題に対する理解というものがなかなか進んでいないのではないか。そういうことを報告しながらこれからさらに理解を進める努力をしてもらいたいと」

【小千谷市 宮崎悦男 市長】「原子力発電所を稼働するか否か、このイシューで新潟県の発展に悪影響を与えてしまいかねない。どれだけこのUPZを始めとした地域が大変な思いをしているか、疲弊しているのか、単なるわがままな要望を言っているのではない。このことを強く伝えたい」

【見附市 稲田亮 市長】「(UPZ圏内は)避難訓練も含めて大きな負担があって、なおかつ地域事情的に言うと積雪地帯でもある。それに対する恩恵、全くないとは言わないが限られているんじゃないか。財政的な支援をぜひお願いしたい」

知事は地域ごとに分けて県内全域の市町村長から意見を聞いていて、懇談会は来月7日に終える見通しです。