自転車ロードレースのプロチーム、ヴィクトワール広島は5日と6日に開催されたホームゲームで2戦連続表彰台を確保しました。
土曜日に中央森林公園で行われた広島三原ロードレース。ヴィクトワール広島から今シーズン限りで引退を発表した柴田キャプテンら8選手が参戦しました。

柴田雅史 主将
「最後ホームレースの選手として4年間、走れることは非常に良かったと思います」
レース前の車内ミーティングでは西村監督から現在個人トップのエリオット・シュルツと、このコースが得意なベンジャミン・ダイボールをエースとして全員がアシストしていこうと指示が出ます。

孫崎大樹 選手
「確実にうちが見られるんだったら最初から動いて破壊していこうかなと思って」
シュルツはホームゲームでランキングトップの証、リーダージャージを身につけました。レースは12.5キロのコースを暑さ対策から3周減らして10周回で争います。アップダウンが激しい過酷なコースを孫崎が狙い通り2周目から積極的に集団から飛び出して逃げに出ます。5周目からアンダー23の永井が4人の逃げ集団にしっかり付いていきます。

永井健太 選手
「自分のできる限りのことはして逃げに乗ることができました。僕は絶対ちぎれない思いでひたすらベストを尽くすだけでした」
ダイボールは後方集団でしっかり足を温存。8周目は久保田がダイボールの前を走り風よけとなって先導し追いかけます。9周目はこのコースが得意な久保田が引っ張り、集団を吸収。しかし、最終周回、日本人で最も勢いのある東大卒ライダー金子宗平(かねこそうへい)が抜け出します。ダイボールは2位争いには敗れましたが、表彰台の3位は確保しました。

ベンジャミン・ダイボール
「最後も色々トライしてみて3位か、4位か微妙だなと思いながらどうにか、なんとか粘って3位が取れました」
柴田雅史 主将
「このレースを走りきることで、このために来てくださったお客さんにもこういった姿を見せることができて良かったんじゃないかと思います。ホントに出し切れて良かったです。ありがとうございました」
日曜日は商工センターで市街地を走るクリテリウム。飲食店も多く出店し会場を盛り上げます。
ファン
「柴田選手はいつでも優しい。距離が近いですよね。プロの選手と話すことは無いと思う」
気温36度を超える猛暑の中、アビガールも花を添えます。このレースのエースは孫崎でした。

西村大輝監督
「全体的に攻撃的なアタックをしていくような作戦で考えておりますので場合によっては孫崎ではないこともあり得る」
1・7キロのコースを25周する平坦コースで迫力あるスピードが楽しめる市街地レースです。まずは鎖骨骨折から復帰を目指す中村が先頭を引っ張ります。レース前半、おととい日本に戻ってきたばかりのキンテロも飛び出します。
西村大輝監督
「ちょっとまだ早すぎるんじゃないのかなあってところでちょっと抑えてねえって伝えた」
その後も永井が飛び出したりと積極的に攻撃していきます。孫崎は集団の中で温存します。前目に付けないと不利になるこのコースですが人数を集められません。ラスト2周、疲れからか、前には孫崎とシュルツの二人だけというピンチに。
西村大輝監督
「後は二人でやるって決めたかもしれないですね、エリオットと孫崎で」
レースは最後の直線に入ります。
坂上俊次アナ・実況
「ヴィクトワール追う展開、大声援の中最後スパートをかける。孫崎も集団に付けている。追う展開、追う展開、ヴィクトワール広島が最後追いつくことはできませんでした。優勝はブリッチェン、悔しがる孫崎大樹」

孫崎大樹 選手
「今日こそは勝利をと思ったんですけど、その中でもなんとか表彰台は取れたんで最低限は皆さんに見せる走りはできたんかなと.前半から他のチームメンバーが動いてくれたので盛り上げることはできたのかなと思います」
ヴィクトワールは惜しくも優勝を逃しましたが、2日とも表彰台は確保しチームランキングは3位。今シーズンの目標5勝まであと1勝です。