■国内男子ゴルフ 三井住友VISA太平洋マスターズ 最終日(13日、静岡県御殿場市 7262ヤード、パー70)

三井住友VISA太平洋マスターズ最終日は、2位でスタートした石川遼(31・CASIO)が星野陸也(26・興和)とのプレーオフを制し、約3年ぶりの優勝を果たした。

50回記念大会として4日間無料でギャラリーを招待した三井住友VISA太平洋マスターズ。最終日も多くのギャラリーが集まった。プロ転向2戦目で最終日最終組に入り、2位と3打差の10アンダーで首位スタートを切った蟬川泰果(21・東北福祉大)はスタートの1番でバーディーを奪ってスコアを伸ばした。しかし、2番、3番で連続ボギーとすると6番でもボギーと前半でスコアを2つ落としてしまった。

7アンダー、2位でスタートした石川遼(31・CASIO)は攻めのゴルフ。2番では70ヤードのアプローチをしっかりピンに寄せてバーディー、4番のショートホールではティーショットを完璧に寄せてバーディーとトップの蟬川に迫った。

前半9ホールを終えトップの8アンダーに蟬川、石川、星野陸也(26・興和)の3人が並びサンデーバックナインに入った。強い風が吹き始めた後半、9アンダーとスコアの伸ばした石川は14番、強風を計算できずセカンドショットを池に入れてしまいこのホールダブルボギーとスコアを2つ落としてしまった。

首位は9アンダーの星野、2打差で追う石川は15番、約3.5mのバーディーパットを決めガッツポーズも飛び出し8アンダーとトップに1打差と詰め寄った。すると星野が約1メートルのパーパットを外しボギー、8アンダーで2人が並び優勝争いが混戦となった。プロ転向2戦目、最終日を首位でスタートした蟬川は後半、ノーバーディー、2ボギー、1ダブルボギースコアを崩し優勝争いから後退した。

8アンダーで星野と石川がトップタイで迎え雨も強くなってきた18番、お互いパーをキープしてプレーオフに入った。プレーオフ2ホール目、石川はティーショットを右に大きく曲げてしまい林の中に打ち込んでしまった。しかし、ラフからの3打目、最高のショットを見せピンまで約4mにつけた。最後はバーディーパットを沈め約3年ぶりの優勝、ウイニングパットを沈めた瞬間、天を仰ぎ大きく息をはいた。

優勝した石川は「正直信じられないです。自分が優勝した感じで扱っていただいてるのですが、本当に自分が優勝したのかどうかちょっとまだ実感がないという感じです」と語った。4日間、多くのギャラリーを目にした石川は「3日目くらいから涙が出そうなくらい素晴らしい景色だなというのは感じたので、もっともっと頑張らなきゃいけないなという思いでずっとプレーしていた」と優勝を見守ってくれた多くのギャラリーに感謝を口にした。

【最終日 結果】
優勝  -8 石川 遼(31・CASIO)(プレーオフ)
2位  -8 星野 陸也(26・興和)
3位タイ-7 勝俣 陵(26・JPアセット証券)
      岩田 寛(41・フリー)
5位  -6 河本 力(22・フリー)
6位タイ-5 堀川 未来夢(29・Wave Energy)
      C.キム(32・国際スポーツ振興協会)
8位タイ-4 蟬川 泰果(21・東北福祉大)