北アルプス 黒部峡谷の奥深く…。1年にわずか2週間だけ立ち入り可能な秘境があります。紅葉の最盛期、ヘルメットの360度カメラが捉えたものは…。




「高さ100m以上はありますね」





1年のうち、わずかな期間しか訪れることのできない秘境があります。過酷な道のりの先に待っていたのは言葉を失うほどの景色でした。


■まずは黒部峡谷鉄道 宇奈月駅から(富山県黒部市:10月27日)
トロッコ電車の愛称で知られる富山県の黒部峡谷鉄道。いまは観光客でにぎわっていますが、かつては黒部川の電源開発のため作業員や資材を運ぶための専用軌道でした。




トロッコ電車に揺られること約1時間20分、絶景を求める旅の出発点、登山道の入り口がある終点駅「欅平」に到着です。



吉澤 徹ディレクター:
「行動の妨げにならないよう、360度カメラを使って撮影していきます」



ヘルメットを装着し、出発です。2日間の行程で、目指すは黒部川上流にある「十字峡」。雪解けが遅く、今年通行できたのは10月後半のわずか2週間足らずでした。

360度カメラで撮ると、このように人間の真上から見た感じになる


欅平から黒部湖までの上級者向けの登山ルート



出発してすぐに現れた通行止めの看板。ここから先は登山者でも上級者だけが行ける1本道です。



すると向こうから登山者たちが…。

吉澤ディレクター:
「こんにちは」「紅葉きれいでしたか」

登山者:
「きれいでしたよ」
「すばらしいです」
「雪山がまたすごいです」
「後立山が真っ白でね」「お気をつけて」


東側に頂上が白く染まる後立山連峰が見えました。



吉澤ディレクター:
「いよいよ水平歩道の入口です」

断崖をくりぬいて作られた全長13キロの「水平歩道」。黒部川上流の電源開発のために作られた道です。