散りばめられた"フェイク" 歴史修正主義が目指すもの
▼学習院女子大学 武井彩佳 教授
「歴史修正主義といっても、完全にフェイクなものの上に成り立ってるものはほとんどなくて、多くの部分は事実を採用していて、ところどころに(フェイクが)ちりばめられている。特定の部分を大きく評価することで、全体の評価をちょっとずらすということ自体も、ある意味では歴史修正主義なのかなと思います」
▼参政党 神谷宗幣 代表
「全部間違えているんですよ。教科書も文部科学省も、自民党もマスコミも全部間違えているんです」
▼学習院女子大学 武井彩佳 教授
「事実関係についてもある意味で、えり好みできるような自由が与えられているかのような、ネット空間が存在する時代なので、繰り返され、露出が多くなればなるほど、受け入れられやすいということはある。これは危険なことかなって思っています」
沖縄戦に対する「歴史修正」の試み。その先に共通してあるものは「誇りある日本」を取り戻すことです。
▼琉球大学 山口剛史 教授
「自分たちのアイデンティティや誇りを取り戻して、そこで自信を持って"偉大な私たち"や"正当性のある私たち"みたいなものを作っていく。それはまさに今のイスラエルにしても、ロシアにしても、そういうことで国民を団結させている。でも、それは世界から見ると孤立していきますよね」
「歴史修正主義」とどう向きあっていくべきか。武井教授は情報を受け取る一人一人が試されていると言います。
▼学習院女子大学 武井彩佳 教授
「受け手側の問題でしかなくて、我々が歴史の事実というものをどう捉えるか。どういう情報をもとに我々が判断していくか、もう一度考える必要があると考えています」
沖縄戦の記憶書き換え。その行き着く先には何があるのか、戦争体験者が伝え続けてきた沖縄戦の実相に耳を傾け、考え続けなければなりません。