寒河江市の東北重研工業(株)(資本金1000万円、寒河江市中央工業団地156-8、
代表清算人伊藤政一氏)は、6月11日に山形地裁より特別清算開始命令を受けた。

帝国データバンクによると、東北重研工業は、1970年(昭和45年)頃に創業、1973年(昭和48年)2月に設立された金属部品の加工業者。建設機械や産業機械、自動車部品に使われる大型シャフトなどの切削・研磨加工を行い、2008年(平成20年)9月期には年売上高約1億2000万円を計上していた。

しかし、過去には1983年(昭和58年)10月に決済難により事業を停止し、1989 年(平成元年)3月に再開した経緯があり、また2009年(平成21年)11月に寒河江中央工業団地に工場を新築して本社を移転したことから金融負担が重く、財務面に課題を抱えての経営を余儀なくされていた。

2020年(令和2年)9月期の年売上高は約7000万円にとどまり、当期純損失約1200
万円を計上。業績不振と経営者の高齢化や後継者不在などから事業継続を断念し、
2020年(令和2年)10月に事業を停止。その後、2021年(令和3年)5月に寒河江
市の本店工場を売却、同年9月に中山町の旧本店工場を売却して債務整理を進めたが、2022年(令和4年)7月31日株主総会の決議により解散していた。

負債は2020年(令和2年)9月期末時点で約2億2000万円だが、変動している可能性がある。