暑さとともに、これから本格化する夏のレジャー。そこで増えてくるのが、水の事故です。福島市では25日、水難救助の技術などを学ぶ講習会が開かれました。

平岡沙理アナウンサー「午後2時半過ぎの福島市は、大粒の雨が降っています。こうした中、実際にプールを利用して、水で溺れた人を救うための方法を学んでいます」

福島市の市民プールで行われたのは、水難事故の救助法を学ぶ講習会です。これは、水の事故を防ごうと日本赤十字社福島支部が毎年開いているもので、プールの監視員など、9人が参加しました。

救助する際、まずはじめに行うのは、「浮くものを投げてつかまってもらうこと」。それでも救助が難しい場合は、水の中に入って助けることになります。

25日の講習では、水の中で救出する際の、順序や態勢が伝えられました。その際、最も大切なのは「溺れた人に抱きつかれないようにすること」。溺れた人にすぐ接近するのではなく、救助する側も溺れてしまわないよう、一定の距離をとって状況を確認することが重要です。

また、近づく際には声をかけ、見失わないように背後から向かうことが大切だといいます。

そして、溺れた人を水中で運ぶ際は、まず顎をあげて気道を確保したのち、胸を抱きかかえて陸へと運びます。

参加者は、このほかに救助用具を使った方法なども学び、いざという時のための訓練を重ねていました。

参加者「人を救助して泳ぐというのは初めての体験なので、1人で泳いでいる時より抵抗とか難しさを感じます」
参加者「これからプールとかで事故があった場合、すぐに対応できるようにきょうしっかり勉強したいと思う」

日本赤十字社福島県支部・久保芳宏さん「まず溺れている人を見つけたらすぐに水には飛び込まないということだけ頭に置いてください。浮くものを投げるとか声をかけるとかで対処してください」

この講習会ののち、学科と実技の試験に合格すると、5年間有効の救助員認定証が交付されるということです。