愛媛県のパブリックコメントに意見を寄せた女性の氏名や住所などの個人情報を県の担当者が外部の企業に漏らしていたことが分かりました。

愛媛県 土木部河川港湾局 村上雅彦局長
「取り扱いには十分注意が必要な個人情報を人的ミスにより流出させたことについて、関係者の皆さまに多大なるご迷惑をおかけしたこと深くお詫び申し上げます。誠に申し訳ありませんでした」

漏えいしたのは、県が今年3月から4月にかけて実施した松山港のビジョンに関するパブリックコメントに意見を寄せた女性1人の氏名や住所などの個人情報です。

県の担当者が先月、寄せられた意見をビジョンの作成に携わった2つのコンサルタント会社に伝えた際、この女性の氏名や住所などが記載されたまま、メールを送ったということです。

女性は、コンサルタント会社、1社の社員で「計画を策定する意味はあるのか」などといった意見を18件寄せていて、今月12日、女性からの連絡を受け、個人情報の流出が発覚したということです。

女性は会社に知られたことで職場での立場が悪くなったとして県に雇用関係についての救済を求めているということです。

パブリックコメントは、意見を寄せた人の氏名などは公開しないことが前提となっていますが、県の担当者は「メールの送信先が県の委託業者だったので個人情報を流出させたという認識はなかった」と話しているということです。

県は、女性に謝罪するとともに、担当課の職員に研修を行ったほか、複数人でメールを確認するなど再発防止策を徹底すると説明しています。

また、「雇用について介入する立場にはない」とする一方、女性に対し、「できることは対応する」と話しています。