手術で誤った血管を切断され後遺症を負ったとして、山口県山口市の男性が日本赤十字社を相手取り、およそ3億円の損害賠償を求めている裁判です。

23日、第1回口頭弁論があり、日本赤十字社側は争う構えを示しました。



損害賠償を求めているのは、山口市に住む52歳の男性とその妻です。

訴状によりますと男性はおととし5月、山口赤十字病院で大腸など広い範囲を切除するがんの手術を受けました。

そのとき執刀した男性医師が腸につながる血管を誤って切断し、小腸の大部分が壊死したため、男性は人工肛門を造設。介助なしでは外出できなくなりました。

病院はミスに気付いた5か月後、男性に説明。

一時金として2000万円を支払ったということです。

男性側は医療ミスで後遺症を負った、説明が遅れたなどとして、病院を運営する日本赤十字社におよそ3億1000万円の損害賠償を求めています。

山口地裁で開かれた第1回口頭弁論で、日赤側は訴えの棄却を求め争う姿勢を示しました。

男性は、医師を業務上過失傷害などの容疑で刑事告訴しています。