新潟水俣病5次訴訟の一審は、まだ102人の原告に対する裁判が続いています。
一方で、2024年4月の判決については原告と被告がともに控訴していて、東京高裁での控訴審も続いています。

提訴から11年がたち原告36人が亡くなった今、4月の判決で水俣病と認められた70代の男性はやり切れない思いを吐露します。
「時間だけ経って、われわれは年も取って…」
「われわれが死ぬのを待っているのではないかなと、国でもなんでも」
「なんとか生きているうちにって」

一度は顔と実名を公表したものの、心無い電話を受けてその後の公表を控えた菅原ハルさん(85歳)は、第5次訴訟で原告団長を務める皆川栄一さんらの闘う姿を見て、「頑張ろう」という思いが湧いてきたそうです。
そして再び、自身の顔と実名を出して訴えることに決めました。
「これに負けてたら、本当に私らは、認定もされないで放りっぱなしで亡くなっていくというか…。亡くなってから結果が出ました、なんて言われても」
