国の文化審議会は、香川県さぬき市にある四国霊場第88番札所、大窪寺境内などを国の史跡「讃岐遍路道」に追加指定するよう文部科学大臣に答申しました。
四国遍路結願の寺、大窪寺です。江戸時代に確立された巡礼の様子を今に伝え、かつての景観をよく残していることなどが評価されました。

1900年(明治33年)の火災により、二天門以外は焼失してしまいますが、明治期のうちに本堂、大師堂、阿弥陀堂が同じ位置に建て直され、現在に至っています。
隙間なく、ていねいに積み上げられた石垣は、19世紀の職人の技が光ります。

史跡「讃岐遍路道」には、観音寺市の大興寺道、善通寺市の曼荼羅寺境内なども追加指定される見込みです。大窪寺の槙野恵純住職は「四国遍路の世界遺産登録に向け、大きな階段をひとつ上がることができた」と話しています。