仙台管区気象台は6月20日「岩手山 火山の状況に関する解説情報 第27号」を発表しました。これによりますと、
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
6月13日から20日15時までの岩手山の火山活動状況についてお知らせします。西岩手山の想定火口から概ね2kmの範囲では大きな噴石に警戒してください。
岩手山では19日に振幅が小さく継続時間の短い火山性微動が1回発生しました。火山性微動の発生前後で地震の増加はなく、その他の観測データにも特段の変化は認められません。火山性微動が観測されたのは2024年9月27日以来です。
岩手山周辺の傾斜計やひずみ計、GNSS連続観測で2024年2月頃から見られている山体の深いところの膨張を示す地殻変動は、鈍化が見られているものの引き続き観測されています。
黒倉山山頂の監視カメラによる観測では、大地獄谷の噴気や地表面温度に大きな変化は認められません。地熱域についても積雪前と比較して4月にわずかな拡大を確認しましたが、それ以降さらなる拡大傾向は認められません。
引き続き西岩手山(大地獄谷・黒倉山から姥倉山)の想定火口から概ね2kmの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。
西岩手山の想定火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
また噴火時には火口の風下側では、火山灰や小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。