天皇皇后両陛下は19日、戦後80年の原爆犠牲者の慰霊のため、広島を訪問されています。平和公園で、原爆慰霊碑に花を供えられました。

両陛下は午前11時すぎ、特別機で広島空港に到着されました。空港では、湯崎知事や県議会の中本議長らが出迎えました。両陛下の広島訪問は即位後、初めてとなります。

この後、空港を出発され、沿道の人たちに手を振って笑顔で応じられていました。

沿道の人は
「すごく感動した。とても朗らかな感じで」「笑顔が素敵だった」

午後からは、広島市中区の平和公園を訪問されました。原爆慰霊碑では、両陛下がテッポウユリなどの花を供え、深々と拝礼されました。

この後、原爆被害の痕跡が残る住居跡などを展示している、被爆遺構展示館を視察されました。

原爆資料館 石田芳文館長
「現在の平和公園の場所は、被爆前には民家や様々な商店が多数建ち並ぶ、広島市の中でも有数の繁華街でございまして」

原爆資料館の石田館長が、今の平和公園一帯は爆心地から近かったため、死の街と化したなどと説明すると、陛下はうなずきながら見学されていました。

最後に原爆資料館を訪問し、被爆展示を視察されました。そして、資料館内で被爆者や被爆体験伝承者の話に耳を傾けられました。

明日は広島市の豪雨災害伝承館や、原爆養護ホーム「矢野おりづる園」を訪問される予定です。