SNSを悪用した詐欺については、幅広い世代で被害が出ています。若者も被害にあう恐れがあることから、生成AIによる仮想体験ツールで手口を学ぶ授業が香川大学で開かれました。

(AI音声)
「高松警察本部の特殊犯罪捜査官のナカノと申します」
「あなたを詐欺事件の共犯者として捜査しています」

香川大学の1年生を対象にした特殊詐欺被害抑止講話です。詐欺の手口を知ってもらうことで抵抗力を身につけてもらおうと開かれました。授業で使われたのは、香川県警などが開発した仮想体験ツールです。LINEでの会話を想定したもので、生成AIと自由にやり取りしながらSNS型やなりすましなど、3種類の手口を体験できます。

今年、香川県では、特殊詐欺による被害が153件発生していて、そのうち26.8%が20代と、若年層が被害者になるケースが増えています。
(学生)
「こんな詐欺は見たことがなかったので、実際にかかってきたら動揺しちゃうので、このように対応できないと思います」
「このような騙され方をするという実物を見ることができたので、この授業の体験が、引っ掛からないためのストッパーになってくれたら」

(香川県警生活安全企画課 犯罪抑止対策官 香西克洋さん)
「特殊詐欺は最近、若年層、特に20~30代の被害が多く発生しています。まだまだ手口が分かっていないという印象があったので、このような機会を増やして、手口を知ってもらいたい」
香川県警では、仮想体験ツールを積極的に活用するなどして、これまで対策が手薄だった若者への啓発を強化していく方針です。