近年、山形の冬のシンボル「樹氷」の元になる木が枯れる被害が相次ぎ確認されています。

こうした中、樹氷を未来に残そうと、「樹氷」の元になる木の種を蒔く活動が行われました。

針葉樹のアオモリトドマツは、山形では冬になると樹氷へと姿を変える木です。

種からの発芽率はおよそ30%で、暑さで枯れたり雨で流されたりすることもあり、芽が出た後も生存率がおよそ20%と育てることが難しい植物です。

蔵王ロープウェイ地蔵山頂駅付近はこの木が立ち並び樹氷を作りだしていますが今深刻な問題を抱えています。

山口颯太 記者「地蔵山頂駅に来ています。こちらは樹氷となるアオモリトドマツが虫による食害を受けてこのように枯れてしまってます」

被害は10年ほど前から深刻化し、現在、地蔵山頂駅付近のアオモリトドマツは、
全体の20%にあたるおよそ2万3000本が枯れてしまっています。

これを受け、県内では3年前から樹氷の復活に向け、県などが種まきを本格的にはじめました。

きょうは、県や市の関係者など21人が、地蔵山頂駅の近くで種が流されないように土を平らにしたり、ねずみに食べられないように金網を設置したりしました。