富山県内の医療施設から集まった医療従事者が、緩和ケアの取り組みを検証するピアレビューが富山県立中央病院で6月4日、開かれました。

県立中央病院のピアレビューは、県内10施設から医師や看護師など22人が参加し、中央病院の緩和ケア提供体制を第三者の視点で評価する取り組みです。

開会にあたり、県立中央病院の臼田和生病院長は「第三者の立場で評価していただき、互いの機能を高め合いたい」と述べました。

参加者はまず、緩和ケアセンターの概要や緩和ケア外来の診療体制について説明を受けました。

県立中央病院の緩和ケアセンターは2016年(平成28年)に開設され、緩和ケアチームや外来、病棟などを統合する拠点組織として機能しています。

参加者はその後、緩和ケアセンターや緩和ケア病棟を実際に見学しました。

緩和ケア病棟は25床あり、全室個室となっています。季節の行事や音楽会なども開催され、患者ご家族が安心して過ごせる環境が整えられています。

緩和ケア病棟を見学 富山県立中央病院

がん相談支援センターでは、治療や在宅医療、副作用対応などの相談に応じています。見学後はグループに分かれて、良い点や改善すべき点について活発に意見を交わしました。

緩和ケアセンター部長の舩木康二郎医師は「自己評価だけでは気づかない点を客観的に把握し、今後の改善につなげたい」と話しています。

今回のピアレビューの結果は、今後の改善計画に反映され、県内の緩和ケア活動の発展に役立てられるということです。