宮城県大崎市内にある頭の部分が落下した巨大こけしについての続報です。こけしの修復費用の一部を募るクラウドファンディングは目標金額を大幅に上回り、いよいよ、7日から工事が始まりました。
修復工事が始まったのは、大崎市鳴子温泉でこけしなどを販売する「岩下こけし資料館」の巨大こけしです。


今年2月、2体あるうち1体の直径およそ2メートルの頭部が、高さ6メートルから落下しました。頭部に積った雪の重さが原因と見られています。


7日は、修復するため、業者が胴体の周りに足場を設置していきました。


岩下こけし資料館 遊佐妙子さん:
「始まりました。お陰さまで本当にありがとうございます。皆さんのご厚意を受け継いで安全に無事に完成できればいい」

経営者の遊佐妙子さんは当初、撤去も考えましたが、「残してほしい」との客らの要望もあり、9月下旬からクラウドファンディングで、修復費用の一部の募集を始めました。すると、開始から2日後には目標の100万円を達成。その後も支援の輪が広がり、7日正午の時点で▼440人から合わせて▼475万円あまりが寄せられました。

岩下こけし資料館 遊佐妙子さん:
「こんなに支援してもらえるとは思ってもみなかったので、本当に感謝しかない。お色直しをして、また皆さんをお迎えできたらいい」

7日も、こけしを写真に収める行楽客らの姿がありました。

仙台から訪れた人:
「お金が集まって修復されるということで、とても良いこと。今度きれいになったらまたドライブしがてら、来たい」
東京から訪れた人:
「きれいな顔になって、また良いこけしが建てばいい」

修復工事を任された看板業者は…。
工事を担当する小田島亨さん:
「中身がまっくわからない。開けてみないと分からないので、不安が正直大きい。鳴子の顔にまた戻れるようなこけしに仕上げられたら良い」

落下した頭部は、午後、補強を行う仙台市内の業者のもとへと運び出されました。巨大こけしは早ければ11月下旬にも元の姿となってお披露目される予定です。


巨大こけしを修復するクラウドファンディングは、7日午後11時で締め切られます。遊佐さんは、目標を大幅に上回る金額の支援を受けたことから、集まった資金で劣化が進むもう一体の巨大こけしも補強することにしています。
