原爆資料館に整備する「子ども向け」の展示スペースついて話し合う有識者の検討会議が始まりました。
初会合には大学教授や精神科医、被爆者などが出席しました。
原爆資料館では、東館・地下1階の会議室を利用して、小・中学生向けの展示スペースを整備します。修学旅行や平和学習の子どもたちを分散して混雑を緩和する狙いがあります。

はじめに資料館側から、子どもたちが共感できるよう「しんちゃんの三輪車」のレプリカや佐々木禎子さんの折り鶴を展示するなどの案が示されました。
委員からは「実物資料」を重視して、子どもたちの心理的な影響に配慮しながらも、ありのままを伝えるべきなどの意見が出ました。

被爆者 内藤愼吾 委員(86)
「あまりにも子どもを気にしすぎて『見せない方がいいのでは…』『ショックを受けたらいけない』など過保護になっているのではないか」
広島大学 理事・副学長 鈴木由美子 委員長
「展示物がどう見えるのか、展示物を見て子どもの心がどう動くのか、子どもの視点を大事にして作りたい」
会議はあと5回開かれます。小・中学生向け展示スペースは2028年4月の完成を目指しています。