選び抜かれた全国の温泉宿だけが加盟を許される「日本秘湯を守る会」に広島県江田島市の温泉宿が選ばれました。広島県内からの加盟は初めてとなります。

江田島市にある温泉宿、江田島荘です。「こころと身体が元気になる温泉宿」をコンセプトに2021年に開業しました。

これまでに国際的な賞で高級温泉宿部門の世界最高位を獲得するなど、そのもてなしに高い評価を受けてきた人気の宿です。

その江田島荘が今回加盟したのが、「日本秘湯を守る会」です。

50年の歴史がある会は、自家源泉をもち、地域に根ざしたもてなしと風情を大切にするなどの厳しい審査基準をクリアした宿だけが加盟することができます。

全国約130軒のうち、広島県からは江田島荘が初となります。加盟審査で特に評価されたのは、その豊かな泉質です。

江田島荘 木下さつきさん
「えたじま温泉はラドンをたっぷり含んだラドン温泉で強塩泉、塩の温泉です。毎時14t(源泉が)出ているので、枯渇することなく源泉そのままのお湯を皆さまにお届けできます」

地下約1700メートルから湧き出る源泉はおよそ30度とぬるめ。そのため、この温泉ならでは入浴方法があるそうです。

木下さん
「えたじま温泉のおすすめの入り方は、源泉掛け流しのぬる湯と(加温された)あつ湯に交互に入っていただく入り方です」

「温冷交互浴」は疲労回復や自律神経の調整が期待できます。また、保湿とクレンジング効果が高い湯は、「美人の湯」としてなめらかな肌触りを楽しめるということです。

「日本秘湯を守る会」への加盟決定は、温泉愛好家の注目を集めているということで、集客アップにも期待が寄せられています。

木下さん
「(加盟は)大変光栄であると同時に、江田島という場所を知らなかった方にも知っていただく大きな一歩になりました。(温泉の魅力を)しっかり丁寧にお客様に伝えながら温泉宿を楽しんでいただけたらと思います。

江田島荘では今月から入湯回数券(平日限定)の取り扱いを始めたほか、温泉成分を含んだ入浴剤を販売するなど、これまで以上に温泉の魅力を発信していきたいとしています。