愛媛大学医学部付属病院は、先月18日に初めて実施した心臓移植手術について説明会を行いました。患者は40代の男性で術後の経過は良好ということです。

愛媛大学医学部付属病院によりますと、心臓移植を受けたのは拡張型心筋症を患う県内在住の40代男性です。

病院は去年の春に中四国地区で唯一の成人心臓移植実施施設の認定を受けており、今回が初めての移植手術でした。

移植手術の意義について9時間44分に及ぶ移植手術を執刀した心臓血管・呼吸器外科診療科長の泉谷裕則医師は次のように話しました。

心臓血管・呼吸器外科診療科長 泉谷裕則 医師
「特に四国の患者さんにおいてはですね、今後は愛媛県で移植も受けれるとそういった意味で非常に意義深いかなというふうには思います」

今回手術を受けた男性は、移植までにおよそ6年8カ月待ったということですが、術後から現在までの経過は良好ということです。

男性は病院を通じて「人工心臓で生活している間は、自分の後に続いて人工心臓を装着する若い人たちの希望や目標になるようにと思って生活してきました。今回の心臓移植も後に続く人たちの希望になればいいなと思います」とのコメントも寄せました。

愛媛大学医学部附属病院では、現時点で既に16人が心臓移植手術を待っているということで、病院は、次回以降の手術に向けた準備を進めていきたいと話しています。