自閉症の画家、石村嘉成さんの半生を描く映画「新居浜ひかり物語 青いライオン」が上映されていた愛媛県新居浜市で、6日(金)、約8か月に及ぶ上映が終了しました。

映画「青いライオン」はRSK山陽放送が制作したもので、2歳で自閉症と診断された石村嘉成さんが母親の有希子さんとともに療育に取り組む様子をドラマで描き、現在の石村嘉成さんの画家としての活躍を追ったドキュメンタリーと合わせて構成しています。

物語の舞台となった新居浜市では、昨年10月に先行公開されて以来、上映が続いていました。上映最終日は、石村嘉成さん、父親の和徳さん、母親の有希子さんを演じたRSK山陽放送の小林章子アナウンサー、嘉成さんの高校時代の美術教諭・寺尾いずみさんが登壇して舞台挨拶が行われ、石村嘉成さんがメッセージを読み上げました。

(石村嘉成さん)
「この映画館で8か月以上も上映していただいて嬉しかったです。新居浜のイオンに来れば、いつもお母さんの映画をやっている、お母さんがこの映画館にいると思うと、とても嬉しかったです」

「こんなに多くの方に応援していただいて幸せです。きっと天国のお母さんも喜んでいます」

と挨拶しました。

また、幼少期の石村さんの療育を導いたトモニ療育センターの河島淳子さんが上映期間中に亡くなったことに触れ、

「大切な先生を失って、悲しくて悲しくてたまりません。河島先生は、生前、檀ふみさんが演じてくださったことを、とても喜んでいたそうです。先生に喜んでいただいて、私は嬉しいです」

と話しました。

映画は、7月に広島市で開かれる石村嘉成さんの展覧会にあわせ、八丁座で上映される予定です。