6月から労働安全衛生規則が改正され、企業の熱中症対策が義務化されました。

企業には、熱中症のおそれのある人がいた場合の連絡体制の整備や、症状がひどくなるのを防ぐための手順の周知が求められます。

対策を怠った場合には、6か月以下の拘禁刑か50万円以下の罰金が科される可能性があります。

本格的な夏を前に、山口県内の企業でも熱中症対策が進められていました。



記者
「午前11時、防府市と周南市をつなぐ椿峠に来ています。強い日ざしが照りつけていて非常に暑いですね。現在こちらでは国道2号の拡幅工事を行っているんですが現場ではミストが出る扇風機を使って暑さ対策をしています」

山口市に本社を置き土木工事を手がけるシマダは6日、国道2号の拡幅工事を行っていました。



作業員は水分補給はもちろん、ファンのついた空調服を着て暑さ対策です。



また、近くに設けられた休憩所には塩分補給用の飲食物とエアコンも。

室内は16度と冷えています。

そのほか熱中症のおそれのある人への対応方法も掲示されていました。

長時間に及ぶ道路の舗装工事は、夏は日ざしに加えてアスファルトの照り返しもあり、過去には体調不良を訴える人もいたといいます。

熱中症の対策は、作業員にとって不可欠です。



作業員
「30度とか超えてくると日中の仕事はぼーっとすることがあるんで、ミスト扇風機とかあれば違うなと思いますね」
「これまで熱中症対策はなかったから、水分補給だけ。こういうのが出てきて快適に作業はできていますね」



山口労働局によりますと、去年、熱中症で死傷した県内の労働者は25人で、過去10年で最も多くなっています。

本格的な夏を前に、企業はこれまで以上の熱中症対策が求められています。



シマダ 土木部 重冨加奈 監理技師
「とにかくみんなが無事に家に帰って、次の日も元気よく現場に来てくれることが1番なので、新しい対策が出たらとにかく取り入れて、快適に仕事をしてもらえるように頑張っていきたいと思っています」