新校舎の建設が白紙となっている、青森県むつ市の2つの高校を統合し、2027年度に開校する『下北地区統合校』を巡り、むつ市議会は速やかに施設整備などの方針を示すことについて求める意見書を、県などに提出することを全会一致で決めました。

意見書の提出については、3日に開かれた「むつ市議会6月定例会」の中で提案されました。

むつ市議会 野中貴健 議員
「地域の未来を担う子どもたちが、最良の教育環境で学び成長できるようにするため、下北地区統合校の施設整備等の方針を示すよう、強く要望する」

2027年度に、むつ市の「大湊高校」と「むつ工業高校」が統合して開校する新たな高校を巡っては、新校舎の建設工事が入札中止となっています。

県教育委員会は、むつ工業高校の校舎を一部改修し、開校は予定通り行う方針を示していますが、5月の説明会では、市民から新校舎建設がなければ統合の白紙撤回も求める声が上がっていました。

意見書は、地域住民の声を聞いた上で整備方針を決定することや、多様な学びが実現できる校舎・教育環境の整備など3つの項目が盛り込まれ、提出については、全会一致で可決されました。

むつ市議会 冨岡幸夫 議長
「もっと地域の事情を聞きながら、把握しながら、改まった形で見直しをしてもらいたいなという思いでいます」

意見書は、県議会6月定例会が開会する6月12日までに、宮下知事と風張教育長へ市議会の全議員22人の連名で提出される予定です。