6月1日に施行された改正刑法により、刑務所での「懲役刑」と「禁錮刑」が廃止されました。新たに導入された「拘禁刑」について、3日、福島大学で刑務所の所長がその意義などを説明しました。
福島大学で法律を学ぶ学生に講義を行ったのは、福島刑務所の高野洋一所長です。

6月1日に施行された改正刑法で、刑務所では、懲役刑と禁錮刑が廃止され、新たに拘禁刑が導入されました。拘禁刑は、年齢や国籍、依存症の有無、刑期の長さなどに応じて、受刑者を24のグループに分類し、それぞれの特性に応じた作業や指導を行います。
講義を行った高野所長は、受刑者同士で話し合う場を設けて、コミュニケーション能力を高める取り組みなど、新たに導入されたケースを例に挙げ、拘禁刑が再犯防止に重点を置いていることを説明しました。
出席した学生「拘禁刑はオーダーメイドでその人に合った作業を考えてやっているのを聞いて、印象に残った」
出席した学生「刑務所内がどうなっているのかとか、もし犯罪を犯したらどういう手立てで刑務所に行くのかというのを、興味関心でいいので知ることが重要だと思った」

福島刑務所・高野洋一所長「私たちもすごい手探りの中やっていくんですけれど、必要な見直しを逐次やっていきながらなんとか結果を出していきたい」
刑罰が見直されるのは、1907年に刑法が制定されて以来初めてのことで、刑罰の目的は「懲らしめ」から「再犯防止」へと重点を移すことになります。