トランプ関税を巡る4回目の日米交渉のため、赤沢亮正経済再生担当大臣は30日、アメリカ・ワシントンに到着しました。現地時間30日午前にベッセント財務長官と協議を行うとし、「どちらかが一方的に譲ることはない」と話しました。

出発を前に石破茂総理と面会した赤沢大臣は、「我が方のポジションは変わっていない。一連の米国の追加の関税措置について、遺憾であるということで、見直しを強く求める。」などと、囲んだ記者に応じました。

一方、今回の交渉で防衛装備品の購入が、交渉カードの一つになるのか問われると、「安全保障と関税通商政策は理屈や物差しが違います。それを混ぜて交渉することは、これはもう不適切というか、できませんので、そこは別の世界だというふうに思っています。」と述べつつも、「貿易赤字といったものの中に、防衛装備品の購入とか入ってくれば、事実上ですね、米国側の貿易黒字が積み上がるっていうことはあるので、そういう意味でですね、若干視野に入るかと言われれば、入りうるものかなと思います。」としました。

3回目の交渉から帰国したのが25日。わずか4日後に再び渡米した赤沢大臣。

その背景には、長引けば長引くほど、日本の企業・経済への影響が深刻化する懸念が増すこと。そして、石破総理とトランプ大統領が相対するG7サミットの開催が、6月半ばに迫っていることなどがあります。