"大谷ラブ"が止まらない解説に実況は

大谷はその後盗塁を試み失敗、ダイヤモンドバックスの攻撃に代わるが、キャロス氏の熱い大谷解説が止まらなくなり、実況との会話が成立しなくなってきた。
キャロス:
ショウヘイは本当に負けず嫌いだろ、それはWBCを見てもわかる。

ここで打者のスミスが空振り。
実況:(ダイヤモンドバックスの)スミスは三振です。
キャロス:
それでさ、オオタニっていろんな役目を果たしている。試合のどの場面で出てきても、なにかしらのインパクトを残すんだ。

試合はまだ、ダイヤモンドバックスの攻撃。2死走者なしで4番のネイラーが打席に入る。
実況:バッターボックスにはジョシュ・ネイラー。

しばしの沈黙。解説者はなにか言おうとしているのか、息が漏れる。改めて、ここの場面での打者はダイヤモンドバックスのネイラーだ。
キャロス:
で、話はショウヘイに戻るんだけど、彼のすべての動作はエレガントなんだ、優雅。それがホームランだろうが、スライディングだろうが…
実況:ネイラーの打球がレフトに抜けた!
キャロス:
ショウヘイの打球速度、もうね、見てるこっちも気持ちいい。ショウヘイがホームランを打ったバットが宙で回転して地面に落ちる。もうそれはとても素敵すぎる光景で心奪われる。こんなアスリート、今まで見たことがない。ないよね?ない。
実況:2アウト1塁ですがドジャースはピッチャー交代です。

実況のネルソン氏は、キャロス氏のこういった話に慣れているのだろう。大谷が出ていない場面での大谷に関する解説はスルー。ただ、相手選手が打席に入っていても、キャロス氏が大谷の名前をちょこちょこ出すため、そのたびにベンチ内の大谷にカメラが切り替わる現象がこの回、度々起きていた。

野茂英雄氏とチームメイトだったキャロス氏

大谷の打球だけでなく、手から放たれたバットの軌道にまで注目しているキャロス氏だったが、6回で言い切って満足したのか、その後は大谷の打席が回ってきても、特にコメントをしなかった。ちなみに、このキャロス氏は一塁手でドジャースに入団、1992年の新人王に輝いた。日本人メジャーリーガーのパイオニアである野茂英雄氏ともチームメイトだった。シルバースラッガー賞を獲得し、通算284本塁打を誇るドジャースの大先輩をも魅了してやまない。