来週、韓国はいよいよ大統領選挙を迎えますが、今懸念されているのが「ディープフェイク」です。ニセ動画の件数は昨年の総選挙の時の実に20倍に上っています。対応に追われる現場を取材しました。
韓国最大野党「共に民主党」の李在明候補と尹錫悦前大統領が刑務所に入っているかのように描かれた動画。SNSで拡散されているこちらの動画は、AI=人工知能の技術で作られたニセ動画「ディープフェイク」と見られます。
「共に民主党」の関係者は。
『共に民主党』の関係者
「候補をおとしめるため、悪意的に作られたものだ」
来週の大統領選挙を前に、主要候補のニセ動画が急増しています。選挙の実施が決まった4月以降に見つかったディープフェイク動画は8500件に上り、去年行われた総選挙の時の20倍に相当します。
増加の背景には生成AIで動画が簡単に作れるようになったことがあり、当局は対応に追われています。
記者
「韓国の中央選挙管理員会です。部屋ではディープフェイク動画に対する監視が行われています」
選挙管理委員会は対策チームを新設。職員450人でニセ動画を探しています。見分けがつきにくいものもあり、使用されるのが専用のプログラム。
特別に試してもらうと…。
韓国中央選挙管理委員会 サイバー調査課 キム・ソンウン主務官
「顔のデータベースをもとにニセ動画か判断します」
判断がつかない場合には、大学やAIの開発企業に解析を依頼するということです。
ディープフェイクは選挙での使用が禁じられていて、取り締まりが強化される一方で…。
韓国中央選挙管理委員会 サイバー調査課 キム・ソンウン主務官
「区別しにくいリアルな映像や音声などが多く生成されていて、取り締まるのが難しくなっています」
人々の投票行動にも影響しかねないディープフェイク。世界各国の選挙で被害が拡大していて、対策が急がれています。
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