利用客の減少に悩む芸備線についてです。JR西日本と沿線自治体による検討会議が岡山市で開かれ、JRが求めていた廃止を含めた地域交通の再編に関する議論をしないと決定しました。これを受けて、JRは国に今後の方針を相談したいとの意向を示しました。

(JR西日本岡山支社 須々木淳副支社長)
「特定の前提を置かない将来の地域公共交通の姿の議論について、国を含めた関係者に具体的な相談を進めたい」

JR西日本と芸備線の沿線自治体が参加し開かれた検討会議です。
芸備線は、人口減少の影響で新見市と庄原市を結ぶ一部区間の利用者がここ数十年で激減していて、JRと沿線自治体は、去年8月から利用促進に向けた議論を始めていましたが、

日常利用の増加が難しいことから、JRは今年5月の会議で代替交通の議論などを進めたいと提案しました。

しかし検討会議では議論しないことを決め、これを受けてJRは国に廃止も含めた今後の方針を相談したいとの意向を示しました。

(JR西日本岡山支社 須々木淳副支社長)
「この地域の現実を踏まえて、地域のみなさまにとってより便利でより持続性の高い交通のあり方について未来志向で考えていく」

国の検討会は7月、利用者の激減しているローカル線に関し、廃止を含め協議すべきとの提言をまとめていますが、自治体側は今の段階での議論は時期尚早との見解です。

(岡山県県民生活部 池永亘部長)
「国が枠組みを示そうとしているなか、協議会で議論するのは拙速だと思う。今後の動向を見極めていきたい」

JR西日本によりますと、ローカル路線の今後のあり方について、国に相談を行うのは初めてだということです。