深刻な食料不足が指摘されるパレスチナ自治区ガザで、アメリカが主導して設立した団体が住民への支援物資の配給を開始しました。しかし、配給場所ではすでに混乱も生じていて、今後、安定的に継続されるかが焦点です。
配給を求めて詰めかける大勢の人。ガザ南部ラファで27日、「ガザ人道財団」による配給が行われ、食料などの物資を受け取ろうと大勢の住民が詰めかけました。
「ガザ人道財団」は、イスラエル政府の関与のもとアメリカが主導して設立した団体で、ガザではあわせて4か所で活動を展開するとしています。
一方、この配給方法をめぐっては、ガザ住民の強制的な移動に繋がるとの懸念や、配給時に必要な顔認証技術が人権やプライバシーの観点から適切でないとして、これまで人道支援を担ってきた国連などからは非難の声が上がっています。
こうしたなか、同じガザ南部にあるマワシ地区の配給場所では27日、詰めかけた人たちによって混乱が生じ、これに対してイスラエル軍が発砲したとAP通信が報じました。
少なくとも3人がけがをしたということですが、イスラエル軍は警告射撃だったとしたうえで、「事態を制圧するためだった」と説明しているということです。
イスラエルによる、3か月近くにおよぶ支援物資の搬入阻止により、ガザでは食料不足など深刻な人道危機に見舞われていて、今後、配給が安定的に継続されるかが焦点となっています。
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