岩手県奥州市で、市内の温泉施設を使った産後ケアのサービスが6月始まるのを前に公開リハーサルが行われました。

産後ケアのサービスは、奥州市が人口減少対策の一環として2018年から行っているもので、6月には市内の「薬師堂温泉」を活用した事業の本格運用が始まります。
これを前に、27日は市内の富永佳奈さんと4ヶ月の朔都くん親子に2人の助産師がついて公開リハーサルが行われました。

温泉を活用した産後ケアでは、利用者が午前11時から午後4時まで赤ちゃんを預け、その間に育児相談に乗ってもらったり、ゆっくりと食事をしたりすることができます。
県の助成金と市の予算を活用したこのサービスは無料です。

(富永佳奈さん)
「なかなか睡眠時間とかもとれないので、預けてゆっくり休めるのが一番助かるなと思っています」

奥州市では、2022年4月に市内で出産できる医療機関がなくなったことから、産後ケアのサービスに力を入れてきました。


当初は総合水沢病院で日帰りと宿泊の受け入れを実施していましたが、より気軽に利用してもらえるようにと2024年、市内のホテルでも運用が始まり、今回新たに温泉での運用も開始します。

(富永佳奈さん)
「お風呂にゆっくり入れる時間がまずないので温泉は妊娠中から全然行けてなかったのでゆっくり入れるのがうれしくて」

(奥州市健康こども部 高野聡部長)
「産後というのが一人になりがちだというのがあると思います。そういったところをなるだけ負担を減らしてリラックスできる場面を設けることが大事だと思います」

このサービスは2024年度、144組の母子が利用していて、利用者は増加傾向にあります。
温泉での産後ケアの運用は6月19日に始まります。