津山市に個人でバラ園を運営する男性がいます。趣味での栽培が、いつの間にか無料で多くの見物客を受け入れるまでに…。そこには、あるきっかけがありました。

手塩にかけて育てたバラが今年も大輪の花を咲かせました。津山市にある甲本バラ園です。およそ340種、360株が見頃を迎えていて、連日、多くの見物客が訪れています。

(訪れた人)
「すごく種類もいっぱいあるし香りがするのとかすごい」「毎年少しずつバラの種類とか配置が変わって見飽きない」

そんな甲本バラ園にはある特徴が…。

(秋庭貴泰記者)
「なんとこのバラ園。個人の家の庭なんです」

園を営む甲本通晴(74)さんです。ちょうど30年前、この庭で栽培を始めました。

(甲本バラ園 甲本通晴さん)
「これが最初に植えたサラバンドです。」
「樹齢はどれぐらいになるんですか?」
「30年です」

当初、興味本位で植えたのは、たったの5株だったとのこと。それがきれいに咲いたことから栽培にのめり込んでいったといいます。

(甲本バラ園 甲本通晴さん)
「これが香り系のアンナプルナです。品種によっていろんな香りがあります」

見た目だけではなく、香りにも様々な特徴があると知りました。やがて、気になる品種を見つけては買い求めるように…。そして栽培開始から12年経ち、品種が200を超えたころ…。

(甲本バラ園 甲本通晴さん)
「当初は津山市内からポロポロ。それから講習会で知り合った方」「まあこれだけ花を咲かせられるようになったので見てもらったら私も楽しいし生きがいというか…」

15年前、務めていた会社を定年退職した甲本さんは一念発起。自宅の庭を無料開放することにしました。こうして誕生したのが甲本バラ園です。訪れる客に楽しんでもらおうと妻の美恵子さんと二人三脚でより魅力的な庭づくりを模索してきました。

(妻・美恵子さん)
「みなさんに見ていただいて、きれいだなって言われたら嬉しい。主人の趣味ですから経営というか…なんでしょうね。趣味ですから好きでやっていることなのでそれでいいのかなと…」

(甲本バラ園 甲本通晴さん)
「よくここまでやったと自分でも思っています。いつまでできるか分からないですけれど、これだけを楽しみに元気で」

趣味が高じて自宅をバラ園にしてしまった甲本さんです。見ごろは来月(6月)5日ごろまでだということです。