流産・死産のおそれも

本田奈也花アナウンサー
「リンゴ病は妊婦の皆さんに注意が必要ということですが、どうしてなのでしょうか?」

竹内産婦人科クリニック 竹内肇院長
「妊婦さんが感染して、20%から30%ぐらいの割合で胎児感染が起こります。その中の1割ぐらいが赤ちゃんに異常を起こす。具体的に言うと『胎児水腫』といって赤ちゃんの体に貧血が生じてしまい、胸やおなかに水が溜まってしまう。結果的に、妊娠が非常に初期の場合は自然流産をしたり、死産をしたりというようなことが起こってしまう。ほっぺたがリンゴのように赤くなることでリンゴ病と言われているんですが、その症状が出た時には、すでに感染力がなくなっているんです。症状が出る前にもううつされてしまっているんですね。では、症状が出た人と接触しないように気をつけるということでは、もう遅いわけなんですね。だから大事なことは、『感染している可能性がある』ということです。感染者との接触が明らかになった場合は、接触時期から10日ぐらい経ったら抗体検査で陽性が出てきますので、最寄りの医療機関で抗体検査を受けるということ。妊婦さん自身が感染しているかどうか、はっきりさせることが大事だと思います。」

不安な場合は抗体検査で確認を

竹内院長によりますと、妊娠初期は特に注意が必要ということです。

安定期に入る前、妊娠15週くらいまでに胎児感染が起こった場合、約15%の確率で流産や死産するおそれがあるということです。

もし、感染者と接触するなど不安な場合は、抗体検査で感染しているのか確認することができます。

竹内院長によると、感染後、すぐに抗体は出ないため、10日ほど経ってから検査をし、抗体を確認することが良いということです。

不安な方はまずはかかりつけ医などに相談してください。

予防するワクチンなどはありませんので、手洗い・うがいなどの基本的な感染症対策をお願いします。