中国国営の中央テレビは、中国軍が台湾の対岸にある福建省で訓練を行ったと報じました。台湾の頼清徳総統が就任1年を迎えた日に行われていることから、頼総統をけん制する狙いがあるものとみられます。

中国国営の中央テレビによりますと、訓練は20日、台湾の対岸にある福建省南部の海域で行われ、台湾を管轄する東部戦区の水陸両用の装甲車が参加しました。1.5キロメートルにわたって移動し、操作能力を高めたとしています。

中央テレビは「水陸両用の装甲車は、上陸作戦において最も重要な戦力であり、私たちは常に戦闘に備えている」とする隊員のコメントも紹介。上陸作戦の能力をアピールすることで台湾をけん制する狙いがあります。

台湾の頼清徳総統について中国は「独立派」とみなし、就任以来、たびたび軍事演習を行うなど圧力を強める姿勢を鮮明にしており、今回の訓練もその一環とみられています。