中国運輸局は22日、利用が低迷しているJR芸備線の一部区間について、列車の増便やダイヤ変更などで利用状況の効果を検証する「実証事業」を、7月から実施すると発表しました。

芸備線の備後庄原~備中神代間については去年3月、国の芸備線再構築協議会が発足。3年を目安に、存続か廃止か方針を決めることになっています。

中国運輸局によりますと、芸備線再構築協議会の実務者レベルの幹事会で、列車の増便やダイヤ変更などで利用状況の効果を検証する「実証事業」を、7月から実施することが決まったということです。

列車の増便は、期間が7月下旬から11月下旬まで。観光客向けに土日祝日、新見~備後落合間と三次~備後落合間で、1往復づつ増便を検討しているということです。また、夕方の帰宅時間帯のダイヤ変更を検討しているということです。

一方、広島県などは「実証事業」での列車の増便やダイヤ変更が1年間、実施されるよう求めていて、引き続き調整をしていくということです。

国交省中国運輸局 坂場進一交通政策部長
「我々としても1年間の実証期間を確保したいという思いで共通認識を持っている。12月以降、どうしていくかという議論を我々主導できっちりやっていきたいと思っている」

「実証事業」は、このほかイベントなど駅周辺のにぎわいづくりや、観光ツアーづくりなど5事業が実施されます。