◆違和感の正体「根本的な解決にならない」

子供たちが昼寝してようやく静かになっても、保育士には睡眠の記録などの事務作業があり、休む暇はありません。国の配置基準では、4歳以上の子供30人に対して保育士1人、3歳児なら20人に1人と手間がかかる幼い年齢になるほど多くの保育士を配置することになっています。

すみれ保育園は、この基準に1人程度プラスした数の保育士をそれぞれのクラスに、配置しています。それでも渡辺幸子園長は、人手不足を痛感しているといいます。

渡辺園長

渡辺園長「もう1人ほしいですね。もう1人いれば安心して子供たちの成長発達を見守れるのですが・・・。保育士がいないんです、募集してもなかなか集まらない」

こうした中、国が安全装置などハード面やマニュアルのみを強化し、現場の根本的な課題の解決に踏み込んでいないことに違和感もあるといいます。

保育士・居石さん


保育士・居石栄さん「理想と現実といいますか、こんな保育をしたいがそれには人がいる。人は増えないわけで、今までの人数で安全管理の強化をしなければいけない。チェック項目も増えていくし、厳しいかなと思います。子供の安全を守るためにしくてはいけないことと思いますけど」