JA全農長野は県内向けの備蓄米についてこれまでの流通量のおよそ3倍にあたる2000トンを新たに確保したことを明らかにしました。

長野市内にあるJA系列・Aコープのスーパー。
「国内産ブレンド米」と書かれているのが備蓄米で本体価格は5キロで2990円。

あきたこまちやコシヒカリなどに4000円前後の値がついているのと比べると割安な印象です。

長野県Aコープ 商品部 樽田博儀課長「こと備蓄米については我々としてもそこでもうけようとは思っておりません。できるだけ多くのお客様にコメがいきわたるような(その)ための商品だという認識でおります」

3月に行われた初回の入札で、JA全農長野には7700トンが配分されました。
しかしそのうちの9割近くは県外に流通。

県内の卸売業者を通じて小売店などに流通するのは1000トンで、今月15日現在で6割ほどが出荷済みです。


このスーパーでは先月11日から備蓄米の販売が始まりましたが、ほかの銘柄のコメの価格は下がっていません。

その理由はー。

長野県Aコープ 商品部 樽田博儀課長:「非常にお米の需要が高まっているという状況」

担当者はコメの確保にコストがかかっていると明かします。

長野県Aコープ 商品部 樽田博儀課長:「(販売するコメの)原料確保となると、ある程度値段をのせて囲い込まなければいけないという側面もあるんです。そうするとどうしても値段を下げるというわけにいかなくなる」

県内のAコープのスーパー全体で、4月のコメの売り上げ点数のうち備蓄米は18パーセントでした。

県内産のコメを購入した人は:「そこいって2000円3000円高ければ考えますけど、1000円以内の差であればおいしいほうを。備蓄米、味はわからないんですけど買ってはずれたほうが痛い」


こうした中、JA全農長野は4月に行われた備蓄米の3回目の入札で、県内の流通分として2000トンを確保したと明らかにしました。

JA全農長野 池田吉隆米穀課長:「売り場に行ってもないよとならないように皆さんに渡るように卸と連携しながら販売供給をできれば」

新たに確保した2000トンの備蓄米は、来月から県内に流通する見通しです。