花巻市東和町出身の画家、萬鉄五郎にまつわる写真を集めた企画展が岩手県花巻市東和町で開かれています。

「撮られた萬鉄五郎展」と題し、萬鉄五郎記念美術館で行われているこの展示会は、萬鉄五郎の幼少期から、萬鉄五郎が亡くなるまでの時期の鉄五郎やその周辺を写した写真およそ80点と資料を集めて行われているものです。

鉄五郎は幼少期に祖父から、当時は高級品でなかなか手に入らなかったカメラを買い与えられ、景色や人物を夢中になって撮影し、自ら現像しました。

上京し、本格的に絵を学ぶようになってからも写真を撮り続け、小石川の自宅二階から女学生たちを写した写真は、のちに発表した作品「女学生」と創作テーマとの共通性が認められ、制作へ向うプロセスをうかがうことができます。

また、鉄五郎は自ら子供の服をデザインし、手作りして、それを子供たちが着用している姿を写真に残していました。

家庭人としての鉄五郎の顔も垣間見ることができます。
萬鉄五郎記念美術館の高橋峻学芸員は「萬鉄五郎の横顔を知ってもらう貴重な機会になるので、この機会に是非写真の数々を目にしてほしい」と話していました。

この展示会は7月13日(日)まで行われています。