今年9月、静岡県の認定こども園で送迎バスに園児が取り残され、熱中症で死亡した事件を受け、観音寺市の子ども園で緊急時の訓練が行われました。園児たちが自分で知らせる方法を学びます。


「このボタン押して…(♪)キンコーン」


バスに設置されたボタンを押すと、バス会社の事務所に「ブザー」と「フラッシュの光」で知らせます。観音寺市が、子ども園の送迎バスに新たに設置した緊急時の通報装置です。バスの中に取り残されたときの対応を子どもたちが学びます。
(記者)
「どういうときにボタンを押すの?」

(園児)
「一人になったとき」

(大野原子ども園 勝賀瀬喜久子園長)
「子どもたち自身も、自分の身を自分で守る方法というのもわかってきているかなと」
今年9月、静岡県の認定こども園の送迎バスに取り残された園児が、熱中症で死亡する事故がありました。園児の助けを求める声は外には届きませんでした。


「ボタンをピッて押すと、バスの運転手さんやみんなのことを守ってくれている人のところにつながって、すぐ助けに来てくれます」
園児たちの命を守る緊急時の押しボタンは、観音寺市の公立の幼稚園や子ども園用の送迎バス9台全てに設置されました。保護者も実際にボタンを押して確認します。


(保護者)
「(音が)かなり大きいね。こういうのを設置してくれたら、親もやっぱりちょっと安心するので」
ただ、ボタンを押すのはいざというとき。取り残されることがないよう名簿のチェックなども徹底します。

(大野原子ども園 勝賀瀬喜久子園長)
「確認、確認で2重チェックの確認が必要だと思います。人間なので忘れてしまうこともあるので、職員同士声を掛け合いながらの確認が必要かなと」

子供が犠牲になる痛ましい事故を防ぐために。毎日使われる送迎バスだからこそ徹底した安全確認が求められています。