被爆80年の「平和宣言」について議論する懇談会が開かれ、広島市の松井市長は、「核廃絶の取り組みを加速させる宣言にしたい」と話しました。
2回目となる懇談会には、被爆者や有識者など8人が出席しました。
松井市長は、「前回の議論で、若者に訴えるという方向性は確認できた。『軍事力による威嚇が現実的』といういまの世論を否定し、核廃絶の取り組みを加速させるような内容にしたい」と説明しました。

広島市 松井一実 市長
「被爆者を始めとする広島市民の平和への思いを国内外の多くの人に強く訴えかけて、混迷を極める国際社会の中で核兵器廃絶の取り組みを再認識させる」
非公開で議論した「平和宣言」の骨子について、松井市長は、核兵器に依存する為政者の政策転換を促すため、若い世代に「平和文化」の振興に取り組むよう呼びかけたいと述べました。

委員からは「被爆80年の節目でもあり、長い年月にわたり、被爆者の苦しみが続いていることがわかるようにすべきだ」といった意見が出たということです。
広島市 松井一実 市長
「(被爆者のような)苦難を背負うことが実は戦争であり原爆。そういうことのない世界を願う気持ちになるような平和宣言にしたい」
7月の最終会合では、具体的な文案を議論する予定です。
