10月31日にサイバー攻撃を受けて電子カルテシステムに障害が発生している「大阪急性期・総合医療センター(大阪・住吉区)」は、31日の通常診療を停止していましたが、11月1日についてもシステムの復旧に至っておらず、通常診療などを停止するなど影響が続いています。

 「大阪急性期・総合医療センター」では31日午前に電子カルテシステムに『システム障害』が発生しました。そのため、31日の外来診療に加えて、予定されていた手術や新規での救急患者の受け入れを停止するなど、通常診療ができない状態となっていました。

 31日夜に開いた会見で、電子カルテシステムのサーバーにサイバー攻撃を受けて「ランサムウェア」と呼ばれる身代金要求型ウイルスに感染したことが確認されたと明らかにしました。またこの影響で電子カルテシステムは31日夜時点では完全に停止しているということです。

 サーバー上の画面には英語で「全てのファイルは暗号化されました。もし復元したければメールを送ってください。メールのタイトルにはこのIDを書いてください。24時間以内に返信がなければこのメールアドレスに送ってください。復元のためにはビットコインで支払ってください。金額はあなたがどれだけ早くメールを送るかで変わります。支払い後にツールを送ります」などと記載されていたということです。

 また、今回のシステム障害による情報流出は現時点では確認されていないということです。

 病院によりますと、現時点で復旧のめどは立っていないため、11月1日についても31日と同様に緊急以外の手術や外来診療などを停止することを決めたということです。

 病院は、現時点でメッセージに記載の内容について対応はしておらず、厚生労働省などと協議して対応を検討するとしています。