パレスチナ自治区ガザをめぐる動きからです。侵攻を続けるイスラエル軍は、新たに大規模な地上作戦を開始したと発表。さらなる被害の拡大が懸念されています。イスラエルから中継です。

イスラエル南部スデロットです。ガザ地区では今も断続的に黒煙が上がり、爆発音も鳴り響いています。

イスラエル軍は18日、ガザ地区の北部と南部で大規模な地上作戦を開始したと発表しました。今後は空爆に加え、地上部隊による攻撃も激化する見通しです。

これに先立ち、16日には軍事作戦の拡大を発表して攻撃を強めていますが、アルジャジーラによりますと、18日には少なくとも151人が死亡。

連日100人以上の死者が出るなど、犠牲者の急増に歯止めがかからない状態が続いています。

〈Q.イスラエル市民の受け止めは?〉

軍事作戦の継続、拡大については、人質の安全を最優先に行動すべきという指摘が多く、反発する声が大勢を占めています。

一方で、最新の世論調査では、およそ3割の人が軍事行動を支持しています。

私が今いるこの場所には望遠鏡が設置されていて、ガザの様子を見に来る人の姿が後を絶ちません。そうした人の中からは「爆音を聞くと嬉しく思う」、「ガザには罪のない人はいない」といったような強硬な声が聞かれ、ネタニヤフ政権はこうした一部の声にのみ耳を傾けているようにもみえます。

ガザでの死者はすでに5万3000人を超えていて、広がる黒煙のもとで絶望の中にあるガザ市民の声は、イスラエル国内ではほとんどかき消されています。