宮城県大崎市の酒造会社で19日に酒づくりで仕込む酒米が全て蒸し終えたことに感謝する神事「甑倒し(こしきたおし)」が行われ、蔵人らが互いの労をねぎらいました。

宮城県大崎市松山の酒造会社、一ノ蔵では、2024年9月から始まった今シーズンの酒造りで、原料のコメを蒸す最後の日を迎えました。

19日は、県内産の「トヨニシキ」約1400kgが甑(こしき)と呼ばれる直径、深さともに2mあるせいろで1時間かけて蒸し上げられました。

一ノ蔵によりますと、コメ価格の高騰を受けて今シーズン、原料として使用したコメの量は、例年より200トン少ない850トンほどに留まったということです。

一ノ蔵 鈴木整社長:
「豊作になって豊穣の秋を迎えて、皆さんに届ける酒の原料の確保は確実にしていきたい」

このあと、蔵人らが甑倒しと呼ばれる昔ながらの神事を行い、日本酒づくりに使う酒米を全て無事に蒸し終えたことを感謝しました。

一ノ蔵では、5月末までに仕込み作業を終えて、9月下旬から再び新米を使った酒造りが始まります。