なかなか市場に流通しない備蓄米について、農水省が卸売業者を通さずに小売業者に販売できる仕組みなどを導入することを発表しました。「入札の優先枠」を設定することが盛り込まれていますが、これでコメ価格は下がるのでしょうか。

備蓄米 スーパーなどに“優先枠”も「玄米で届いても精米できない」

備蓄米を早く、広く、 スーパーや町のお米屋さんに届けるため農林水産省は”優先枠”を設けることを発表しました。

江藤拓 農林水産大臣 (16日)
「集荷業者が卸を通さずに、あらかじめ計画された小売店に直接販売するもの。入札の優先枠を設定することで備蓄米がよりスピーディーに消費者に届くようにいたします」

これまでの流通経路とは違い、卸売業者を通さずに小売業者に販売できる仕組みなどを導入。 放出される10万トンの備蓄米のうち、『4万トンはスーパー』に、『2万トンは町のお米屋さんなど』に行き渡る予定で、 すでに販売先が決まっている集荷業者に優先的に販売する枠を設けるということです。

これまで備蓄米が届いていないスーパーの担当者は、 ”優先枠”はありがたいと話す一方で 卸売業者を通さない取引に懸念も…

スーパーマルセイ 牧田一真 専務取締役
「さすがに集荷業者とのやりとりは今まで一度もない。案内とかがないことにはこちらとしてはどうすればいいんだろうというところはあります。卸業者が精米をして袋につめて出荷してくれているので、卸業者を挟まないと玄米のままで届いたらうちとしては精米できないしというところもある」