ノーベル平和賞の選考を行うノーベル委員会がことし7月に、日本で核軍縮をテーマにした催しを計画していることが分かりました。フリードネス委員長が広島と長崎を訪問することも検討しているということです。

ノルウェー・ノーベル委員会は去年、核廃絶を訴える活動を続けている日本被団協にノーベル平和賞を授与しました。

ノーベル委員会の事務局を担う「ノーベル研究所」によりますと、日本被団協の受賞を受けて7月下旬に核軍縮や軍備管理に関する催しを東京で開催する計画だということです。

また、これに合わせてフリードネス委員長が広島と長崎を訪問することも検討しているとしています。

フリードネス委員長は去年12月、JNNのインタビューに対して、日本を訪れたことがないとしたうえで「広島と長崎、そして日本を訪問してみたいと思っている。近い将来、実現できることを願っている」と話していました。

授賞式に出席した日本被団協の箕牧智之 代表委員(83)は「再会できることを楽しみにしている」と話しました。

日本被団協 箕牧智之 代表委員(83)
「ぜひとも広島に来ていただきたい。フリードネス委員長がノルウェーで思ったこと、考えたこと、さらに資料館を見て、ああ大変なことだったと実相に触れていただきたい」

ノーベル委員会は、被爆80年にあわせて核軍縮をテーマとした催しを開き、委員長が日本を訪問することで、核軍縮への機運を高めたい狙いがあるとみられます。