三菱製紙は、青森県にある八戸工場を含めたグループ全体で製品の検査データの改ざんがあったと発表しました。八戸での改ざんは、上司が「顧客からクレームが来ないから」と指示したのがきっかけだということです。

三菱製紙は、特別調査委員会がまとめたグループ全体の不正に関する調査報告書を14日に発表しました。

それによりますと、不正があったのは子会社を含めて全国であった事業所4つで、このうち、紙素材では中心的な生産工場である八戸工場も入っています。

八戸では、特定の事業者向けのコピー用紙について、2020年8月~2024年5月まで用紙の曲がりなどが規格外となったさい、数値を改ざんしていました。

改ざんがはじまったのは、当時の上司が「顧客からクレームが来ないから」と指示したのがきっかけだということです。

また、2022年7月には、パッケージなどで使われる板紙も光沢の値が基準を下回ったにも関わらず、測定結果を改ざんしていました。

三菱製紙は、一連の責任をとり取締役の役員報酬の一部を自主返納するなどとしています。