今年3月、愛媛県愛南町で妻からの頼みを受け、首をロープで締めつけて殺害したとして、嘱託殺人の罪に問われている男の初公判が15日松山地裁で開かれ、男は起訴内容を認めました。

嘱託殺人の罪に問われているのは、愛南町中川の無職・原田英則被告77歳です。

起訴状などによりますと、原田被告は今年3月愛南町御荘深泥の道路脇で妻の清香さんから頼まれ、首をロープで締め付けて殺害したということです。

松山地裁で開かれた15日の初公判で、原田被告は起訴内容を認めました。

冒頭陳述で検察側は、妻の清香さんが要介護認定を受けていたことや、殺害される2週間前に背中の痛みを訴えて寝たきりになり、妹に死にたいと話していたことや、事件の前日には「さよなら」と電話で告げていたことを明らかにしました。

また、現場付近に遺書が残されていたことや、それまでにも何度か自殺未遂を図っていたことについても言及しました。

一方、弁護側は「嘱託を受けたが殺意を持っていたわけではない」と述べ、自殺ほう助に留まると主張しました。
裁判は次回、29日に開かれる予定です。